Release 劇場公演劇場公演(追加情報)
東京芸術劇場プレイハウスにて上演される舞台、『NORA』の演出&役者コメントが到着しました!
2026年3月16日
近代劇の“古典”が今を生きる我々の物語に。東京芸術劇場で2026年度7月に公演開始!
【原作】 ヘンリック・イプセン『人形の家』 【演出】 ティモフェイ・クリャービン 【主演】 黒木華 勝地涼 瀧内公美 鈴木浩介
【公演情報】2026年7月15日(水)~7月26日(日)(予定)
東京芸術劇場 プレイハウス ※ほか 宮城、愛知公演他予定
主催・企画制作 東京芸術劇場
特設HP:https://www.geigeki-classics.jp
近代劇の“古典”が今を生きる我々の物語に。
ヨーロッパ各国の演劇フェスティバルで活躍する演出家のティモフェイ・クリャービンが手掛ける『人形の家』。
そのキーアイテムは……「スマホ」?
タイトルの『NORA』は傑作古典と名高い『人形の家』(原題:The Doll House 作:ヘンリック・イプセン)の主人公「ノラ」の名前に由来しています。1879年ノルウェーで生まれたイプセンの『人形の家』は「父権的な家庭からの脱却」や「女性の自立」を描いた先駆的な作品で、現代のトロフィーワイフ的な扱いを受けるノラがあることをきっかけに夫・ヘルメルの元から離れていく物語です。(注…トロフィーワイフ/Trophy wife:社会的、経済的に成功した男性が自らのステータスを誇示するために結婚した若く容姿端麗な女性を指す)
19世紀末の初演から今日まで世界各国で上演されている『人形の家』を大胆に現代風にアレンジした演出で魅せるのはヨーロッパで最も注目を集める演出家のティモフェイ・クリャービンです。抒情的でありながら、人間の深奥にぐさりと切りこむシャープな演出は世界中の演劇ファンを虜にしており、彼が演出した『三人姉妹』(作:アントン・チェーホフ)は全編が手話で演じられ、上演されるやいなや注目を集め、ロシアで最も権威ある演劇賞を受賞し、ヨーロッパ各国の芸術祭で大きな話題となりました。 東京芸術劇場は2019年に『三人姉妹』を東京芸術祭にてプレイハウスで上演し、そのストイックな演出は見る側に大きな衝撃と感動を与えました。
この度、すでに各国で大評判である彼の代表作『NORA』を日本人の俳優と共に上演することが決定しました。“古典”と呼ばれるこの会話劇をクリャービンは大胆にメッセンジャーやフェイスタイムというSNSでテキストを送り合う“今ならでは”のコミュニケーションで表現をすること決めました。セリフの8割は物語の登場人物たちが手元のスマートフォンを用いてやりとりします。登場人物らが打つスマホの画面はリアルタイムで舞台上にあるスクリーンに映し出されます。
私たちのスマホに届くメッセージはどういう状況で相手から送られてきたのか。普段は決して見ることが出来ない「相手側の生活」を垣間見た時に、『人形の家』=『NORA』は今を生きる我々の物語だと思うかもしれません。
主人公・ノラ役には黒木華、さらに名実兼ね揃えた豪華キャストが作り上げる日本版『NORA』
タイトルロールであり主人公のノラを演じるのはドラマ・舞台・映画とジャンルを問わず活躍する黒木華。2014年に、映画『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭・最優秀女優賞(銀熊賞)を日本人歴代最年少(当時23歳)で受賞しました。
NHK大河ドラマ『光る君へ』(2024)において宮中という男性中心社会で強くしなやかに生きた源倫子を演じた彼女が演じる新たなノラ(NORA)にご期待下さい!
さらに、ノラの人生を翻弄するキャラクターは人気も実力も兼ね揃えたみなさまにご出演頂くことになりました。銀行の頭取にまで上り詰めるも妻をお人形扱いする残念な夫ヘルメルを演じる勝地涼、みじめな境遇から抜け出すために足掻くもうまくいかないノラの友人クリスティーンを瀧内公美、さらに、とある秘密を武器にネチネチと執拗にノラを追い詰めるクログスタを鈴木浩介が演じます。
2026年度より岡田利規を芸術監督(舞台芸術部門)に迎える東京芸術劇場が2026年度にお届けする古典作品『NORA』にご期待ください。




<あらすじ>
主人公・ノラは弁護士の夫・ヘルメルと仲睦まじく暮らしていた。献身的に家族と夫を支えるノラと「可愛いわが妻」と優しく妻を扱うヘルメルの間には子供もいて、誰から見ても理想的な生活を送っていた。クリスマスイブ、年明けから信託銀行の頭取として着任予定のヘルメルの元に彼の古くからの友人であるクログスタが訪れる。ヘルメルの部下になるはずだったクログスタは、実は周りからの評判が悪く、ヘルメルの頭取就任とともに解雇される運命にあった。代わりにクログスタのポジションに就くのはノラの友人で旦那を失ったクリスティーンだった。
7月の上演に先立って、3月13日(金)に『NORA』の制作発表会が行われました!
会見には、ロシア出身で現在ヨーロッパで最も注目を集める演出家のティモフェイ・クリャービンと、タイトルロールのノラを演じる黒木華、ノラの夫ヘルメルを演じる勝地涼、ノラを執拗に追い詰めるクログスタを演じる鈴木浩介が登壇し、作品へ向けての意気込みや、お互いの印象などをお話いただきました。
また、3月14日に誕生日を迎えた黒木華に、演出のクリャービンから花束が贈呈されました。

撮影:阿久津知宏

【演出:Timofey KULYABIN(ティモフェイ・クリャービン) プロフィール】
1984年、ロシア連邦ウドムルド共和国の首都イジェフスクで生まれ。2009年からはオペラ演出も手がけ、2014年のワーグナー『タンホイザー』では、その斬新で過激な演出がロシアの宗教界を刺激し国内で議論の的となる。2015年以降、ノヴォシビルスク州立劇場レッドトーチ・シアターで主任演出家(芸術監督)を務め、同劇場ではシェイクスピア『マクベス』、イプセン『ヘッダ・ガブラー』、プーシキン『オネーギン』、カフカ『審判』などを演出。チェーホフ、イプセン、プーシキン、ゴーゴリ、ストリンドベリなど古典作家の過激で現代的な解釈で知られる。2022年、ロシアによるウクライナ侵攻に対して反戦を表明。レッドトーチ・シアターの芸術監督を辞任。現在はドイツを拠点にヨーロッパで最も注目されている演出家の一人として活躍を続けている。
<制作発表会でのコメント>
画面を通じてのオーディションから本物の俳優さんに実際にお目にかかることができて、とてもとても嬉しいです。
皆さんとは画面越しにお互いにコミュニケーションをしていたんですが、この作品の『NORA』の登場人物も同じで、最初は画面越しにコミュニケーションをとるんですけども最後は直接の会話になっていきます。
素晴らしい演劇作品を作ることができるのではないかと今から心待ちにしています。
(今までヨーロッパ二か国で上演していますが)皆さん興味深く受け止めてくださいました。演劇方法としては(スマホを使うのは)稀有な表現方法だと思います。
ステージ上ではいろいろな場面が展開されつつも、お客様は彼らが何を伝えたいか文字を読まなければいけなくなります。
キャストの皆さんは演じるだけでなく(スマホを入力しなければいけないので)新しい挑戦をしていただくことになります。
世界初演したのは6年前になりますが6年経った今、携帯がどんどん生活の中で大きくなっていて、私たちはデジタル世界にのめり込んでいます。私自身の携帯にもアプリが増えましたが生活がよりデジタル化しているので、初演よりさらに興味深く観ていただけるのではないかと思います。
2年前に日本でワークショップを10日間行い、たくさんの日本人の俳優さんとお会いしました。アーティストは国が違うから変わるということはなく、演劇人はひとつの民族として括れるのではないかと思っています。演劇人に国境はなく、演劇が好きで演劇に打ち込む人は共通してクレイジーです(笑)
私は自分の直感に忠実な演出家で、その直感に今まで裏切られたことがありません。
自分が演出する作品の登場人物を選ぶときは、合理的、理知的判断ではなく、この俳優とお互いに理解し合えるか、そして一緒に面白い仕事ができるかということを直感で選びます。
外見や演劇の経験などではなく、それは心で感じるものです。
稽古は仕事ではなく私にとって人生の一部です。約7週間同じ俳優と共に過ごすことになるので俳優の方々も稽古を通して私の人生の一部になります。
だからこそ皆さん良い人であってほしい(笑)
オンラインのオーディションを通して今回のキャストの皆さんとは面白い作品を作れると感じました。

【主演・ノラ役:黒木華(くろき・はる) 】
1990年3月14日生まれ、大阪府出身。2010年にNODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』でデビュー。2014年には山田洋次監督作「小さいおうち」で第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を日本人最年少で受賞。日本の女優で受賞したのは史上4人目。テレビドラマやコマーシャル以外に映画での活躍も多く、近年は「アイミタガイ」や「せかいのおきく」で主演を務めた。今年の4月スタートの連続ドラマ「銀河の一票」では主演を務める。6月には出演映画「マジカル・シークレット・ツアー」が公開予定。その他にも出演待機作が数作控えている。近年の主な出演舞台は『ここが海』(加藤拓也作・演出)『ふくすけ 2024 -歌舞伎町黙示録-』(松尾スズキ作・演出)『ケンジトシ』(栗山民也演出)『閃光ばなし』(福原充則作・演出)『ウェンディ&ピーターパン』(ジョナサン・マンビィ演出)他。
<制作発表会でのコメント>
こうしてやっとティモフェイさんと実際に会えたことが嬉しいですし、共演の方たちとこれからどんな旅路になるのかすごく楽しみにしています。
『人形の家』という有名な作品を現代の人が観るときに、一番とっつきやすいというか、切っては切れない存在になっているスマホを使う演出は面白いなと思いました。スマホはそれぞれの人生や生活が詰まっているもので、プライベートなものでありながら、他者との生活にも密接にかかわるものなので、それが演劇の中で現れた時にどう見えるのか、自分で演じていて発見することもあると思うので、すごく楽しみです。
画面越しにでも(ティモフェイさんに)やりたいなという気持ちが伝わったんだなと思うと嬉しいです。思いが通じましたね。リモートでお話した時よりもっと面白いと思ってもらえるように頑張ります。私はフリック入力ができなくて、打ち方は問わないと聞いたので、(瀧内)公美ちゃんに今日こういうことがあったよというのをこのあと早打ちで送ろうかなと思っています。
本当に面白い作品になると感じているので、ティモフェイさんとここにいる共演者たち、ここにいない方たちとも一緒にどんなものができるのかすごくワクワクしています。ぜひ劇場に観に来てほしいです。
(3月14日の誕生日を前に抱負を一言)30歳を超えてからちょっと体力が心配なので、健康に気をつけて頑張ります。

【ヘルメル役:勝地涼( かつぢ・りょう)】
1986年8月20日生まれ、東京都出身。2000年「千晶、もう一度笑って」で俳優デビュー。05年、映画「亡国のイージス」で第29回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。2013年のNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で演じたTOSHIYA(前髪クネ男)はわずか1話の登場ながら視聴者に絶大なインパクトを残した。ドラマ・映画・舞台では近年の主な出演舞台は、『私を探さないで』(25/岩松了作・演出)、『ビートルジュース』(25・23/福田雄一演出)、『ハザカイキ』(24/三浦大輔演出)、『夜叉ヶ池』(23/森新太郎演出)、『世界は笑う』(22/ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出)、『いのち知らず』(21/岩松了作・演出)、『ゲルニカ』(20/栗山民也演出)、『空ばかり見ていた』(19/岩松了作・演出)他。
<制作発表会でのコメント>
イプセンの『人形の家』は、ずっと一緒に家族として過ごしていてもお互いのことが分からず、思いを伝えてもどんどん心が離れていってしまうという物語です。それを現代に置き換えた時に、スマホがあることでいつでも連絡が取れたり、遠くにいても顔が見えたりするにも関わらず、結局は思いが伝わっていなかったりする部分がある。スマホがすごく身近で便利なものになっていますが、本当に大切なものはやっぱり違うところにあって、相手を思いやるって何なのかということをすごく考えました。フリック入力はできないのですが、ガラケーに関してはノールックで打てるくらい配置も覚えているので、フリックじゃなければ早く押せる自信があります(笑)。
(鈴木)浩介さんとはドラマでも舞台でも共演していて、瀧内(公美)さんとは以前夫婦役をやらせてもらいました。黒木さんと作品でご一緒するのは初めてですが、意外とみなさんとつながりがありますね。昨年末ぐらいにリモートでティモフェイさんとお会いする機会があり、そこでセリフを言ったり、お話をしたりして。お芝居の話というよりは、どちらかというと結構他愛もない話をしたので、どうして受かったのか手ごたえがなくて。今日お会いするまで不安もあったんですが、先ほどこの作品についてのお話を聞いてものすごくワクワクしましたし、自分の役を自分たちで作っていくという感じの舞台になると思うので、今からすごく楽しみです。

【クリスティーン役:瀧内公美(たきうち・くみ)】
1989年10月21日生まれ、富山県出身。2012年、本格的に女優としての活動を開始。17年、映画『彼女の人生は間違いじゃない』で第27回日本映画プロフェッショナル大賞新人女優賞受賞。19年、映画『火口のふたり』で第93回キネマ旬報主演女優賞受賞。22年、映画『由宇子の天秤』で第20回ラス・パルマス国際映画祭(スペイン)最優秀女優賞、第31回日本映画批評家大賞主演女優賞、第31回日本映画プロフェショナル大賞主演女優賞などを受賞する。近年の主な出演舞台は、『シッダールタ』(25/白井晃演出)、『夫婦パラダイス~街の灯はそこに~』(24/寺十吾演出)、『夜叉ヶ池』(23/森新太郎演出)、『天の敵』(22/前川知大演出)、『奇蹟 miracle one-way ticket』(22/寺十吾演出)、『イントゥ・ザ・ウッズ』(22/熊林弘高演出)他。

【クログスタ役:鈴木浩介(すずき・こうすけ)】
1974年11月29日生まれ、福岡県出身。劇団青年座を経て、柔和な役から硬派な役まで幅広くこなす演技力で、映像・舞台で八面六臂の活躍を見せている。近年の主な出演舞台は、『流々点々 KOBE1942-1946』(26/小野寺修二演出)、『桜の園』(25/ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出)、『夫婦パラダイス~街の灯はそこに~』(24/寺十吾演出)、『シラの恋文』(23/寺十吾演出)、『奇蹟 miracle one-way ticket』(22/寺十吾演出)、『友達』(21/加藤拓也演出)、『ほんとうのハウンド警部』(21/小川絵梨子演出)、『ボーイズ・イン・ザ・バンド~真夜中のパーティー~』(20/白井晃演出)、『23階の笑い』(20/三谷幸喜演出)他。
<制作発表会でのコメント>
スマートフォンで文字を打ち込んで皆さんに見ていただくという演出を聞いて、一瞬台詞を覚えなくていいのかなと思ったのですが、実際にリアルタイムでお客さんを飽きさせないようにものすごい速度で打ってくれということを今日言われまして。52歳にして急激に早打ちに挑戦して、と。今までメールはどんなに急がず入れたとしても、打ち間違いが増えてきた年齢ですので、ちゃんとセリフを伝えて、ものすごい速度で会話をしていくことに、自分自身、今、絶望しております(笑)。
ただ、演劇の基本は、思っているセリフの後ろにあるセリフ、書いてある言葉の裏にあることをどういうふうに思って伝えるかで、お客さんに楽しんでいただける肝だと思っております。スマホを使ってそれを演出で表現できるという発想が素晴らしいなと思いますし、ある意味ノンバーバルで字を読めばどの国の人たちでも成立するという、世界に通用するフォーマットを作られていて、かなりすごい演出を考えついたんだなと感じました。
黒木(華)さんとは以前舞台で共演しましたが、コロナで初日を迎えることが出来なくて。今回初日を迎えたらもう何年か越しの初日になるのですごく楽しみです。よく知った顔の、そしてすごく信頼している役者さんたちとご一緒できることはもちろん、外国の演出家の方とご一緒するのが初めてなので、通訳を介しての演出がどういう経験になるのかすごくワクワクしていますし、すごくしっかりとした信念をお持ちの演出家さんなので、そこにしっかりと自分自身も精一杯ついていきたいなと思っております。
<公演概要>
公演名:『NORA』
原作:『人形の家』 ヘンリック・イプセン
演出:ティモフェイ・クリャービン
出演:黒木華 勝地涼 瀧内公美 鈴木浩介 ほか
公演日程:2026年7月15日~26日(予定)
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
一般発売:2026年4月18日(土)(予定)
主催・企画制作:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
お問合せ:東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296 (休館日を除く10:00~19:00)
特設HP:https://nora.geigeki-classics.jp
※他に、宮城、愛知公演他予定
