Release 劇場公演
2026年4月から、東京芸術劇場にてNODA・MAP第28回公演『華氏マイナス320°』が上演開始!
2025年12月17日
阿部サダヲ + 広瀬すず + 深津絵里
― 正しくない科学に基づいた、正しくない SF(サイエンス・フェイクション)―
NODA・MAP第28回公演『華氏マイナス320°』
2026年、野田秀樹率いる NODA・MAP が、待望の第28回新作公演を上演する。
その名も、『華氏マイナス320°』。

知的にして不敵なまでに観客の妄想力をざわつかせる、野田からの挑戦状のようなタイトルではないか。作家 レイ・ブラッドベリが 1953 年に発表した『華氏451度』はディストピアSF小説だったが、この『華氏マイナス320°』なる戯曲は、野田曰く……
「正しくない科学に基づいた、正しくない SF(サイエンス・フェイクション)」 ……だという。
舞台のはじまりは、とある化石の発掘現場。そこでは久しぶりにさまざまな化石の骨が次々と発掘されるものの、発掘チームは目もくれない――そう、彼らが捜しているのは、「謎の骨」なのだから――この「謎の骨」の「謎」をめぐって、物語は現代から中世、さらには古代をも往還していく。
果たして「謎の骨」の正体とは?
『華氏マイナス320°』に、前代未聞の豪華キャストが集結する。
まずは、阿部サダヲ。2021年の番外公演『THE BEE』(原作 筒井康隆「毟りあい」)以来、5年ぶり 5度目の参加となる阿部。その繊細かつ豊かな身体性を誇る演技で観客を魅了してやまない阿部が、本作でどんな姿を見せるのか。そして、広瀬すず。22年の「『Q』:A Night At The Kabuki」ロンドン公演の劇評で「彼女が舞台に出てくると、観客は目を離せない。どんな演出の『ロミオとジュリエット』であってもきっと素敵なジュリエットを演じてくれることだろう。」(Lost in the Theatreland より)と評された広瀬。2作目の舞台出演に期待が高まる。さらに、深津絵里。1997年の『キル』以来、過去 6作(出演8度)に出演。その数を見ても、野田がその表現力に絶大な信頼を寄せていることが分かる。『エッグ』以来、実に 14年ぶりとなる新作で、野田は深津にどんな新しい役を託すのか、楽しみでならない。しかも、広瀬と深津は本作で初の共演が実現するのだから話題必至だ。
この3人に、大倉孝二、高田聖子、橋本さとしという、歴戦の経験に裏打ちされた比類なき猛者たちが絡み合う。常に特異な存在感を放つ大倉は、2023年『兎、波を走る』における怪演も記憶に新しい。シリアスからコメディまでジャンルを問わず圧倒的な演技力で知られる高田は、実に 15年ぶりの NODA・MAP 作品に。やはり数多の作品で盤石な演技を見せる橋本は、広瀬と同じく「『Q』:A Night At The Kabuki」(再演)以来、4年ぶりの NODA・MAP 参加となる。この上に、重鎮・橋爪功が登場。『フェイクスピア』に続いて5年ぶりの NODA・MAP 参加となる御年84歳の大ベテランが演じるのは如何なるキャラクターか?
また、川上友里が NODA・MAP に初出演。舞台を中心に数々の映像作品でも活躍中の川上が担う役割とは? ここに野田秀樹を交えた9人の実力派俳優が一同に会する化学反応は絶対に見逃せない。
さらに、野田戯曲の演出には欠かせない16名のアンサンブルキャストが縦横無尽に時空をかけるSF(サイエンス・フェイクション)を彩っていく。
『華氏マイナス320°』は4月10日の東京初日を皮切りに、北九州、大阪にて公演。さらに、英語タイトルを『-320°F』(読み:Minus Three Twenty Fahrenheit)として、7月、ロンドンはサドラーズ・ウェルズ劇場で公演を行う。長年にわたる積極的な海外公演で高い評価を受け続けてきた野田秀樹だからこそ実現する、異例の初演作品によるロンドン公演である。
正しくない科学に基づいた、正しくない SF(サイエンス・フェイクション)によって、野田が提示する新たな劇世界とは!?
2026年、東京、大阪、北九州、そしてロンドンを席巻する NODA・MAP 第28回公演『華氏マイナス320°』に、是非ともご注目ください!!

◆出演者からのコメント◆
阿部サダヲ
『逆鱗』以来10年ぶりに大型の新作公演にお声がけ頂いてとにかく嬉しく思っています。
新作のタイトル、華氏、しかも、マイナスとお聞きして、何が起きるんだろうという期待感を持ちました。出演者の皆さんも、面白いことをされそうな素晴らしい方たちが集まっていて、自分は出演せずに客席から作品を観てみたい!と思うほどです。
今回、僕は初めてのロンドン、そして公演も控えているわけですが、外国のお客様の前で公演するのも初めてなので、とにかく今から楽しみです。
広瀬すず
『Q:A Night at The Kabuki』初演(2019 年)では、初めての舞台で、まだ生の舞台の怖さを分からず、ただ自由に楽しく、感情の動くままに舞台に立っていましたが、再演(22年)では、回数を重ねたことで、改めて責任感と相当な緊張感を感じました。
3回目の舞台出演になりますが、今回も個性豊かで素敵な先輩方とご一緒出来ることを光栄に思いますし、色々な舞台の表現というものを勉強出来たらと思っています。
タイトルを聞いて、調べてみましたが、きっと全然違う中身になっていくと思うので、どんな世界に連れていかれるのか、本当に想像がつかず、ドキドキしています。
深津絵里
野田さんと出会ったのは、22歳の時。それから30年。
こんなに長くご一緒している方は、他にいません。
その野田さんの新作!しかも、70歳になられた野田さんが最初にこの世に生み出す作品に、私の何かが必要とされているなんて。
とても光栄で、素直にうれしいです。
どんなことになるのか全く想像がつかないこの作品を、どんなことがあってもへっちゃらそうな心強いキャストの皆さんとともに、覚悟を持って務めたいと思います。

◆出演者プロフィール◆
阿部サダヲ Sadawo Abe
1970 年、千葉県出身。92 年より「大人計画」に参加。2025 年、ドラマ『不適切にもほどがある!』で芸術選奨文部科学大臣賞放送部門、24 年、映画『シャイロックの子供たち』で第 47 回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、22 年、舞台『THE BEE』(原作 筒井康隆「毟りあい」)にて第 29 回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。近年の出演作はドラマ『不適切にもほどがある!』『広重ぶるう』『しあわせな結婚』、舞台『ふくすけ』『大パルコ人⑤オカタイロックオペラ雨の傍聴席、おんなは裸足…』など多数。野田作品へは第 5 回公演『ローリング・ストーン』、『透明人間の蒸気』、第 20 回公演『逆鱗』、番外公演『THE BEE』に続き 5 年ぶり 5 度目の参加。
広瀬すず Suzu Hirose
1998 年、静岡県生まれ。2012 年にデビュー後、数々の映画・ドラマに出演。15 年に映画『海街 diary』で第 39 回日本アカデミー賞、報知映画賞やその他映画賞で数々の新人賞を受賞。17 年に映画『怒り』で第 40 回日本アカデミー賞優秀助演⼥優賞を受賞。数々の映画やドラマ、CM で活躍しており、19 年の初舞台『「Q」:A Night At The Kabuki』初演では第 54 回紀伊国屋演劇賞・個人賞を最年少で受賞した。近年の主な出演作にドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』、映画『遠い山なみの光』『宝島』、Netflix「阿修羅のごとく」など多数。野田作品は『Q』:A Night At The Kabuki(初演/再演)に続き、2作目の出演。
深津絵里 Eri Fukatsu
1973 年、大分県生まれ。88 年に⼥優デビュー。以降は映画、テレビ、舞台と幅広く活動。近年の主な出演作に、映画『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』、テレビ『カムカムエヴリバディ』など。舞台『春琴 Shun-kin』で第 43 回紀伊國屋演劇賞個人賞、第 16 回読売演劇大賞優秀⼥優賞を受賞。2010 年映画『悪人』では、第 34 回モントリオール世界映画祭最優秀⼥優賞、第 34 回日本アカデミー賞最優秀主演⼥優賞を受賞。野田作品へは、NODA・MAP 第 4 回公演『キル』、第 6 回公演『半神』、番外公演『農業少⼥』、『贋作 桜の森の満開の下』、第 10 回公演『走れメルス』、第 17 回・第19 回公演『エッグ』、第 22 回公演『贋作 桜の森の満開の下』に続き 7 作品/9 度目の出演となる。
大倉孝二 Koji Ohkura
1974 年、東京都生まれ。劇団ナイロン 100℃に所属。映画やドラマにも数多く出演し、個性派俳優として強い印象を残す。劇作家・演出家のブルー&スカイと組む“ジョンソン&ジャクソン”では作・演出・出演を果たすなど多彩に活躍。近年の出演作にドラマ『魔物(마물)』『ホットスポット』『嘘解きレトリック』『緊急取調室』シリーズ、舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』『て』『江戸時代の思い出』『どうやらビターソウル』『イモンドの勝負』、映画『緊急取調室 THE FINAL』『でっちあげ〜殺人教師と呼ばれた男』『ラストスマイル』など。野田作品には『赤鬼』、第 14 回公演『パイパー』、第 17 回・19 回公演『エッグ』、第 22 回公演『贋作 桜の森の満開の下』、第 26 回公演 『兎、波を走る』に出演。本作で 7 度目の出演となる。
高田聖子 Shoko Takada
1967 年、奈良県出身。大学在学中にスカウトされ、1987 年『阿修羅城の瞳〜BLOOD GETS IN YOUR EYES』より劇団☆新感線に参加。95 年に自身が立ち上げたプロデュースユニット「月影十番勝負」・「月影番外地」の公演も定期的に行い、2016 年に『どどめ雪』で第 51 回紀伊國屋演劇賞個人賞を、25 年には第 32 回読売演劇大賞優秀⼥優賞を受賞した。近年の主な出演作品に、舞台『爆烈忠臣蔵』『ベイジルタウンの⼥神』『幸子というんだほんとはね』『太鼓たたいて笛ふいて』『夫婦パラダイス〜街の灯はそこに〜』『デカローグ 8 ある過去に関する物語』『カラカラ天気と五人の紳士』、映画『四月になれば彼⼥は』『嘘八百 なにわ夢の陣』『アイ・アム まきもと』、ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』『湯遊ワンダーランド』『元彼の遺言状』などがある。野田作品へは第 13 回公演『キル』、第 16 回公演『南へ』以来15 年ぶり 3 度目の参加。
川上友里 Yuri Kawakami
1980 年、鳥取県出身。劇団〈はえぎわ〉所属。2014 年 鎌田順也(ナカゴー)、墨井鯨子と共に演劇ユニット〈ほりぶん〉を結成。近年の主な出演作に舞台『嗚呼いま、だから愛。』『ニンゲン御破算』『ベンバー・ノーその意味は?』『かたとき』『ドライブイン カリフォルニア』『気づかいルーシー』『ミュージカル おとこたち』『桜の園』『マクベス』『あの夏至の晩生き残りのホモサピエンスは終わらない夢を見た』『歩かなくても棒に当たる』『て』『No Sing,No End!』、映画『泣く子はいねぇが』『雑魚どもよ、大志を抱け!』、ドラマ『岸辺露伴は動かない』『雪国-SNOW COUNTRY-』 『デフ・ヴォイス法廷の手話通訳士』『最愛』『真犯人フラグ 真相編』『エルピス―希望、あるいは災い―』『黄金の刻〜服部金太郎物語〜』『シナントロープ』『じゃあ、あんたが作ってみろよ』など。野田作品には本作で初参加。
橋本さとし Satoshi Hashimoto
1966 年、大阪府生まれ。89 年、劇団☆新感線の公演でデビュー。97 年の退団後、映画やドラマ、舞台など話題作に多数出演。俳優として活動するほか NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』のナレーションを務めるなど活動は多岐にわたる。近年の主な出演作に、舞台:『爆烈忠臣蔵〜桜吹雪 THUNDERSTRUCK』、『二都物語』、『ラブネバーダイ』、『千と千尋の神隠し』、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』、『カム フロム アウェイ』、映画:劇場版「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」、ドラマ:「ブラックペアンシーズン 2」(TBS)、「VIVANT」(TBS)など。ミュージカル『アダムスファミリー/ゴメス役』で第 22 回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。野田作品には第 23 回・25 回公演『Q』:A Night At The Kabuki 以来、4 年ぶり 3 度目の参加。
野田秀樹 Hideki Noda
1955 年、長崎生まれ。劇作家・演出家・役者。76 年、東京大学在学中に「劇団 夢の遊眠社」を結成。92 年解散。ロンドン留学を経て、93 年に「NODA・MAP」を設立。『キル』『赤鬼』『パンドラの鐘』『THE BEE』(原作 筒井康隆「毟りあい」)『ザ・キャラクター』『エッグ』『フェイクスピア』『兎、波を走る』『正三角関係』など、数々の話題作を発表。歌舞伎やオペラの脚本・演出も手掛けるなど、現代演劇の枠を超えた多彩な創作活動を行う。また海外の演劇人とも精力的に創作を行い、これまで日本を含む 13 カ国 38 都市で上演。2022 年 9 月にはロンドンで『Q』: A Night At The Kabuki を上演し、好評を博す。23 年 1 月、舞台芸術界におけるその国際的な活動を評価され、ISPA2023 で優秀アーティスト賞を日本人初受賞。09 年、名誉大英勲章 OBE 受勲。09 年度朝日賞受賞。11 年、紫綬褒章受章。25 年 3 月より、日本芸術院会員。25 年、文化功労者。
橋爪功 Isao Hashizume
1941 年、大阪府出身。文学座、劇団雲を経て、75 年には演劇集団円の設立に参加。 多くの作品で主役から脇役まで幅広く演じ、名だたる賞を次々と受賞。2021 年には旭日小綬賞を受賞し、名実ともに日本を代表する実力派俳優である。2019 年『Le Père 父』で認知症の父親役を演じて菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞 大賞・最優秀男優賞を受賞した。 近年の主な出演作に、映画『蔵のある街』『リボルバー・リリー』『シャイロックの子供たち』、配信『ガンニバル』『シティハンター』、ドラマ『プライベートバンカー』『団地のふたり』『6 秒間の軌跡』『VIVANT』、舞台『ソロリーディングシアター〜シーラッハ傑作短編〜』『GOTT 神』などがある。野田作品には 86 年『野田秀樹の十二夜』で初出演以降、『明るい冒険―見よ、ポロロッカ空に逝く!』『野田版・国性爺合戦』『し』『パイパー』『ザ・キャラクター』『エッグ』(12 年/15 年)『フェイクスピア』に続き 5 年ぶり 9 度目の参加出演。
安東信助 大村わたる 近藤彩香 白倉裕二 谷村実紀 田花遥
中澤聖子 中島多羅 八条院蔵人 引間文香 藤井颯太郎
間瀬奈都美 的場祐太 MISAKI 森田真和 吉田朋弘
スウィング / 横山千穂 菊沢将憲
◆STAFFプロフィール◆
美術 / 堀尾幸男 Yukio Horio
武蔵野美術大学在学中に旧西ドイツ国立西ベルリン芸術大学舞台美術科に留学。1983 年、オペラ『プッチーニ 3 部作』『ルチア』『さまよえるオランダ人』などの美術を担当。以来、多くの舞台美術を手がける。90 年伊藤熹朔賞、96 年/99 年読売演劇大賞最優秀スタッフ賞、2000 年紀伊國屋演劇賞、07 年朝日舞台芸術賞、17 年の読売演劇大賞では『逆鱗』『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』の 2 作品でグランプリにあたる大賞と最優秀スタッフ賞を W 受賞。近年の主な作品に生田みゆき演出『建築家とアッシリア皇帝』、瀬戸山美咲演出『う蝕』ほか多数。野田作品には 92 年『野田秀樹の真夏の夜の夢』以来数多く、近年は『THE BEE』(原作 筒井康隆「毟りあい」)『エッグ』『贋作 桜の森の満開の下』(01 年/08 年)『フェイクスピア』『Q』『兎、波を走る』『正三角関係』や野田版歌舞伎などを手がける。
美術補 / 秋山光洋 Mitsuhiro Akiyama
日本大学芸術学部卒業。n10design 代表。学生時代より舞台美術家 堀尾幸男氏に師事。卒業後フリーの舞台美術家として活動を始め、劇団公演や 2.5 次元舞台、コンサート、イベント空間デザインなども手掛ける。プロデュース公演では、吉田鋼太郎演出『彩の国シェイクスピア・シリーズ』、岩井秀人演出『おとこたち』、福原充則演出 音楽劇『浅草キッド』、KERA CROSS『骨と軽蔑』、劇団☆新感線『紅鬼物語』など多数。劇団AUN『桜散ラズ・・・』にて第 44 回伊藤熹朔賞新人賞受賞。野田作品には『ロープ』から『南へ』まで美術助手として参加。美術補としては今作が初めての参加になる。
照明 / 服部基 Motoi Hattori
岡山県倉敷市出身、信州大学工学部電気工学科卒。吉井澄雄、沢田祐二の両氏に師事。1986 年、(株)ライティングカンパニーあかり組を設立(現在顧問)。演劇からミュージカル・オペラ・能舞台まで多種多様な舞台を手がける。94 年〜95 年文化庁在外研修員としてドイツで研修。83 年日本照明家協会優秀賞、93 年/2008 年日本照明家協会賞大賞、08 年紀伊國屋演劇賞個人賞、20 年の読売演劇大賞では『チャイメリカ』『組曲虐殺』で最優秀スタッフ賞を受賞するなど受賞歴多数。野田作品には『野田秀樹の真夏の夜の夢』(92 年)以来数多く、近年は『キル』『半神』(14 年)『逆鱗』『足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜』『贋作 桜の森の満開の下』(18 年)『赤鬼』(20 年)『フェイクスピア』『THE BEE』(原作 筒井康隆「毟りあい」)(21 年)『Q』(19 年/22 年)『兎、波を走る』(23 年)『正三角関係』(24 年)などを手がける。
照明 / 北澤真 Makoto Kitazawa
1999 年、ライティングカンパニーあかり組に入社。服部基、室伏生大、青柳信男に師事。研鑽を積む。近年の主な作品に『不可能の限りにおいて』『さらば黄昏』『飛び立つ前に』など多数。野田作品は歌舞伎『野田版桜の森の満開の下』『One Green Bottle』(17 年)『赤鬼』(20 年)『Q』(19 年/22 年)『兎、波を走る』(23年)にチーフとして参加。24 年『正三角関係』で服部氏と連名で初のプランナー参加。
衣裳 / ひびのこづえ Kodue Hibino
東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。コスチューム・アーティストとして雑誌・広告・ダンス・バレエ・映画など多岐に渡り活動。近年の作品に NHK E テレ『にほんごであそぼ』(衣裳・セットデザイン)、ダンス『星の王子さま サン=テグジュペリからの手紙』、パフォーマンス『アリとキリギリスと』『Rinne』『Come and Go』など 10 作品を独自に展開中。野田作品には『野田秀樹のから騒ぎ』(90 年)以来数多く、近年は『ザ・キャラクター』『エッグ』(12 年/15 年)『MIWA』『逆鱗』『贋作 桜の森の満開の下』(2001 年/18 年)『Q』(19 年/22 年)『兎、波を走る』『正三角関係』や野田版歌舞伎などを手がける。『フェイクスピア』(21 年)における衣裳に対し、第 56 回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。能登地震・珠洲応援ダンスプロジェクト発足活動中。
美粧 / 柘植伊佐夫 Isao Tsuge
人物デザイナー/衣裳デザイナー/ビューティーディレクター。NHK 大河ドラマ『龍馬伝』『平清盛』『どうする家康』で全俳優の扮装を統括する。主な作品に、『精霊の守り人』『雪国』『岸辺露伴は動かない』(以上NHK)、滝田洋二郎監督『おくりびと』、庵野秀明総監督『シン・ゴジラ』、武内英樹監督『翔んで埼玉』『はたらく細胞』、シディ・ラルビ・シェルカウイ演出・振付『PLUTO』『舞台エヴァンゲリオン・ビヨンド』など。第 1 回日本ヘアデザイナー大賞大賞、第 30 回毎日ファッション大賞 鯨岡阿美子賞、第 9 回アジア・フィルム・アワード衣装デザイン賞受賞。NHK カルチャー講座「美人百様」を開講(25 年)。著書に『龍馬デザイン。』『さよならヴァニティー』『美人』がある。野田作品は、『赤鬼』『透明人間の蒸気』『エッグ』『MIWA』『半神』『逆鱗』『足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜』『贋作 桜の森の満開の下』『Q』を手がける。
音楽 / 原摩利彦 Marihiko Hara
京都大学教育学部卒業。静けさの中の強さを軸にピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、電子音を用いた音響作品を制作する。アルバム『PASSION』(2020 年)、『ALL PEOPLE IS NICE』(21 年)をリリース。アーティストグループ「ダムタイプ」へ参加。ダミアン・ジャレ、名和晃平、田中泯などの舞台作品、東京 2020 オリンピック開会式追悼パート(森山未來出演)、映画『国宝』『流浪の月』(監督:李相日)、『夏の砂の上』(監督:玉田真也)、NHK『日曜美術館』新テーマソング(坂本美雨と共作)、『OTOBUTAI』音楽監督を務めるなど幅広く活動。2 年連続、韓国国立現代舞踊団に作曲家として招聘を受ける。野田作品は『足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜』『贋作 桜の森の満開の下』(18 年)『赤鬼』(20 年)『フェイクスピア』『Q』『兎、波を走る』『正三角関係』などを手がける。令和 3 年度京都府文化賞奨励賞受賞。
音響 / 中原楽 Raku Nakahara
サウンドデザイナー | テクニカルコーディネーター。洗足学園音楽大学 作曲専攻シンセサイザー科を卒業。スピーカーメーカー、音響会社などを経て、2024 年にカラビナ株式会社を設立。様々なジャンルを横断しながら独自の音響空間を構築。音を起点に、人、空間、社会環境のつながりを見つめ直す。音楽フェスティバル、パフォーミングアーツ、現代音楽、実験音楽などの音響を国内外で手掛け、チェルフィッチュ、森山未來、原摩利彦、名和晃平、梅田哲也、ハラサオリなどのアーティストと協働。近年の主なサウンドデザインに田中泯+名和晃平『彼岸より』、ダミアン・ジャレ×名和晃平『MIRAGE [transitory]』、岡田利規『ダンスの審査員のダンス』、ハラサオリ『プレイ・モデュロール』、『Unsound Osaka | 大槻能楽堂』がある。本作で NODA・MAP 初参加。
振付 / 井手茂太 Shigehiro Ide
ダンスカンパニー「イデビアン・クルー」主宰。既存のダンススタイルにとらわれない自由な発想で、日常の身振りや踊り手の個性を活かしたオリジナリティ溢れる作品を発表。カンパニーでの作品発表に加え、演劇作品へのステージングや振付、CM・MV の振付や出演など、活動は幅広い。近年の主な振付作品に舞台『フリムンシスターズ』『夢の裂け目』『子供の事情』『千と千尋の神隠し』『骨と軽蔑』『夢の泪』など。1995 年ドイツ ARENA FES’95 観客賞(イデビアン・クルー)、2004 年読売演劇大賞優秀スタッフ賞、06 年アサヒビール芸術賞、08 年/09 年日本ダンスフォーラム賞など受賞多数。野田作品では『逆鱗』『贋作 桜の森の満開の下』(18 年)『フェイクスピア』『Q』『兎、波を走る』『正三角関係』などを手がける。
映像 / 上田大樹 Taiki Ueda
映像作家・アートディレクター。早稲田大学在学中より劇団の主宰を経て、映像制作を始め、2008 年に「&FICTION」を設立。ナイロン 100℃、劇団☆新感線、大人計画、宝塚歌劇団、歌舞伎、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーなどの映像デザイン、東京大学や小学館のプロモーション映像のディレクションなどを数多く手掛ける。近年の主な作品に、NHK 連続テレビ小説『らんまん』、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』、アニメ『しん次元! クレヨンしんちゃん THE MOVIE』のタイトルバックなど多数。映画『バクマン。』で VFX-JAPAN アワード実写映画部門最優秀賞、19 年の『百年の秘密』『メタルマクベス』で第 26回読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞。野田作品には『兎、波を走る』『正三角関係』に続き、3 度目の参加となる。
舞台監督 / 瀬﨑将孝 Masataka Sesaki
舞台監督集団「流居」に参加。その後フリーで活動。主な作品に、ラサール石井演出『スター誕生』、松尾スズキ演出『マシーン日記』、宮本亜門演出『Into the Woods』、小堺一機演出『おすましで SHOW』、福山桜子演出『FGO』、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出『ワーニャ伯父さん』、森新太郎演出『管理人』、寺十悟演出『お蘭、登場』、小川絵梨子演出『RED』、宮田慶子演出『クイーン・エリザベス』、ウォーリー木下演出『ルーザーヴィル』、小池修一郎演出『1789』など。野田作品では『オイル』以来数多く『走れメルス』(2004 年)『キル』(07 年)『贋作 罪と罰』(05 年)『ザ・キャラクター』『エッグ』『MIWA』『逆鱗』『足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜』『フェイクスピア』『Q』などを手がける。
美術|堀尾幸男 美術補|秋山光洋 照明|服部基 北澤真
衣裳|ひびのこづえ 美粧|柘植伊佐夫 音楽|原摩利彦 音響|中原楽
振付|井手茂太 映像|上田大樹 舞台監督|瀬﨑将孝 プロデューサー|鈴木弘之
<公演情報>
●東京公演 2026 年 3 月 8 日(日)10 時チケット一般発売
2026 年 4 月 10 日(金)−5 月 31 日(日) 東京芸術劇場プレイハウス
〒171-0021 東京都豊島区西池袋 1-8-1 TEL:03-5391-2111
JR・東京メトロ・東武東上線・西武池袋線「池袋駅」地下通路 2b 出口直結/「池袋駅」西口より徒歩 2 分
【料金(全席指定・税込)】 S 席 13,000 円 A 席 8,500 円 サイドシート 5,700 円 ※
※25 歳以下の方は、サイドシート 3,000 円でご購入いただけます。
○東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296(休館日を除く 10:00-19:00)
https://www.geigeki.jp/t/(要事前登録)
○イープラス https://eplus.jp/kashi/(要事前登録)
○チケットぴあ https://w.pia.jp/t/kashi/ (要事前登録)
○ローソンチケット https://l-tike.com/kashi/(要事前登録)
○CN プレイガイド http://www.cnplayguide.com/kashi/(要事前登録)
鑑賞サポート:要予約(イヤホンガイド開発事業部までお問合せください。)
MAIL:e_kaihatsu@eg-gm.jp TEL:03-3542-0831(平日 10 時〜17 時) FAX:03-3546-0265
〈視覚障害者のための舞台説明会〉 5/3(日・祝)14:00、5/13(水)14:00
〈聴覚障害者のためのポータブル字幕機提供〉 4/29(水・祝)14:00、5/10(日)14:00
託児サービス:定員あり/事前予約制/有料 株式会社明日香 TEL:0120-165-115(平日 9 時〜17 時)
主催:NODA・MAP
共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
お問合せ:NODA・MAP TEL:03-6802-6681(平日 11 時〜19 時)
●北九州公演 2026 年 3 月 8 日(日)10 時チケット一般発売
2026 年 6 月 6 日(土)−6 月 14 日(日) J:COM北九州芸術劇場 大ホール
〒803-0812 福岡県北九州市小倉北区室町 1-1-11 リバーウォーク北九州 6F TEL:093-562-2655
JR「小倉駅」南口より徒歩 15 分/JR「西小倉駅」より徒歩 10 分
【料金(全席指定・税込)】 S 席 13,000 円 A 席 8,500 円 サイドシート 5,700 円 ※
※25 歳以下の方は、サイドシートを 3,000 円でご購入いただけます。(劇場のみ取扱い)
○北九州芸術劇場 オンラインチケット(劇場 HP/要事前登録)
窓口販売(リバーウォーク北九州 5F・Q-station 内)
093-562-8435(土日祝を除く 12 時〜17 時)
○チケットぴあ https://w.pia.jp/t/kashi/ (要事前登録)
○ローソンチケット https://l-tike.com/kashi/(要事前登録)
託児サービス:定員あり/事前予約制(公演初日の 7 日前まで受付)/有料
主催:(公財)北九州市芸術文化振興財団
共催:北九州市
お問合せ:J:COM北九州芸術劇場 TEL:093-562-2655(10 時〜18 時)
●大阪公演 2026 年 6 月 14 日(日)10 時チケット一般発売
2026 年 7 月 22 日(水)−8 月 2 日(日) 新歌舞伎座
〒543-0001 大阪府大阪市天王寺区上本町 6-5-13 TEL:06-7730-2222
近鉄線「大阪上本町駅」直結/大阪市営地下鉄「谷町九丁目駅」より徒歩 5 分
【料金(全席指定・税込)】 S 席 13,000 円 A 席 8,500 円 サイドシート 5,700 円 ※
※25 歳以下の方は、サイドシートを 3,000 円でご購入いただけます。
○イープラス https://eplus.jp/kashi/(要事前登録)
○チケットぴあ https://w.pia.jp/t/kashi/ (要事前登録)
○ローソンチケット https://l-tike.com/kashi/(要事前登録)
○CN プレイガイド http://www.cnplayguide.com/kashi/(要事前登録)
主催:NODA・MAP
後援:FM COCOLO/FM 802
運営協力:キョードー大阪
お問合せ:NODA・MAP TEL:03-6802-6681(平日 11 時〜19 時)
キョードーインフォメーション TEL:0570-200-888(平日 12 時〜17 時)
【当日券】 全公演、販売いたします。
(当日券の発売情報詳細は主催へお問合せください。)
【高校生割引】 1,000 円(全席指定・税込/事前申込制/要学生証)
販売に関する詳細は、決定次第、公式 HP でお知らせいたします。
<ロンドン公演(英語字幕あり)について>
2026 年 7 月 2 日(木)−7 月 11 日(土) Sadler’s Wells Theatre
Rosebery Ave, London EC1R 4TN https://www.sadlerswells.com/
2026 年、NODA・MAP の大規模作品が、三たび、ロンドンの地を踏みます。
コロナ禍の終息前の 2022 年 9 月、日本と海外の文化的な交流が途絶えていた時期に、19 年に日本初演した『A Night At The Kabuki』(日本語タイトル:『Q』: A Night At The Kabuki)を、野田秀樹初の大規模公演初のロンドン公演として、世界有数のダンスシアターである Sadler’s Wells Theatreにて上演。3 日間の公演は完売し、短期の公演では困難と言われていた、The Times 文化面のトップを飾り、4 つ星を獲得しました。
約 2 年後の 24 年 10 月〜11 月には、同年 7 月に東京で初演した『正三角関係』を、東京・北九州・大阪で 4 か月間/76 回上演ののちに、同じくロンドンの Sadler’s Wells Theatre にて、英語タイトル『Love in Action』として上演しました。同公演では、公演回数を 4 回に増やし、約 6,000 席を完売。現地ロンドンの観客はもちろん、日本だけでなく、アジアやヨーロッパ各地からも多くの観客が駆け付けました。日英の文化に精通する翻訳チームと野田が多くの時間をかけて作り上げた英語字幕は、野田戯曲の美しいセリフや言葉遊びを高い精度で再現し、現地の観客たちは、舞台上の役者の演技と字幕を同時に堪能し、キャスト陣の身体表現豊かな演技と野田の演出に、時に笑いや声を上げて反応しながら、野田の創り出す劇世界に入り込んでいました。そして、衝撃のラストシーンでは、客席はしばしの沈黙に包まれたのち、カーテンコールでは万雷の拍手とスタンディングオベーションでキャストへの賛辞が贈られました。
通常、海外公演を行う作品は、前年以前に初演した作品であることが多く、初演で海外公演を実施することは極めて珍しく、日本側カンパニーにとってはもちろん、迎え入れる劇場側にとっても、大きなチャレンジとなります。スタッフにとっては、初日開幕を目指して創り上げる舞台セットや小道具等を、海外公演のための別スケジュールで進行する必要があり、作家である野田にとっても、翻訳された戯曲や字幕の確認が必要になります。
そうしたハードルをも新作創作過程の 1 つに組み込み、さらに多くの現地の観客数を呼び込むべく、ステージ数を拡大、英語タイトル『−320°F』(読み:Minus Three Twenty Fahrenheit)として、2 年ぶり 3 度目の大規模作品のロンドン公演に臨みます。
主催:NODA・MAP
助成:グレイトブリテン・ササカワ財団
お問合せ:NODA・MAP TEL:03-6802-6681(平日 11 時〜19 時)